アイアンの中でも、特にシャフトの長さが長い番手が5番アイアンです。5番アイアンはそのシャフトの長さからフェースの芯にヒットしづらく、扱いづらいと苦戦しているゴルファーも多いですよね。
そこで、まずは5番アイアンの長さについて詳しく見ていきたいと思います。
また、5番アイアンをリシャフトしようと検討しているゴルファー向けに、よくあるシャフトの長さの質問をまとめてご紹介しております。興味のあるゴルファーはぜひご確認してくださいね。
目次
1. 5番アイアンのクラブ自体の長さはどれくらい?
まずは、5番アイアンの長さがどのくらいなのかを見ていきましょう。
ゴルフクラブの長さ表記は、シャフトの長さではなくクラブ自体の長さで表記されておりますので、ここでもそのように表記いたします。
また、ゴルフクラブの長さの単位はインチを使用することは大丈夫でしょうか。1インチは2.54センチメートルになります。
メーカーやブランドによって多少のクラブの長さの違いはありますが、ほとんどの5番アイアンの長さは37〜39インチの範囲内になります。その中でも一般的な長さは37.75インチが多いかと思います。
ご自分の5番アイアンの長さは、メーカーのホームページにも掲載されておりますので、気になる方はぜひそちらでスペックをご確認してくださいね。
2. カーボンシャフトとスチールシャフトによる長さの違い
5番アイアンに限らずアイアンでは、スチールシャフトよりもカーボンシャフトの方がシャフトの長さが長くなっていることが多いです。
カーボンは力の弱いゴルファー用にシャフトの長さを長くして、ヘッドスピードが出るように設計されていう考え方ももちろんあります。しかしその理由とは別に、これにはゴルフクラブのバランスが関係していると言われております。
カーボンでもスチールでも、クラブヘッドは同じスペックのヘッドを使用している場合が多いです。
そこに、重量スペックの異なるカーボンシャフトとスチールシャフトの2種類のクラブを製造すると、クラブのバランスが大きく異なってしまいますよね。
そこで、カーボンはスチールよりも長さを長くすることで、バランススペックを保っていると言われております。昔はヘッドの重量でバランス調整していた時代もあったようですが、採算性重視のためかシャフトの長さで調整しているケースが多くなったのですね。
また、ゴルフクラブのバランスに関しては『ゴルフクラブのD◯の意味って何?バランスの仕組みを徹底解説!』で詳しくご紹介しておりますので、こちらもぜひ併せてご確認してくださいね。
3. 身長とシャフトの長さって関係あるの?
身長とシャフトの長さの関係に興味を持っている方もいらっしゃるのではいでしょうか。なんとなく身長が高い人は長いスペッククラブを使用し、身長が低い人は短いスペックのクラブを使用した方が、スイングしやすい雰囲気がありますよね。
5番アイアンに限らず、シャフトの長さがスイングに影響を与えるのは、地面から手の高さになります。
人間の手の高さは、身長は異なっても大きくは変わらないです。身長差の大きいカップルが仲良く手をつなげいでいるシーンを思い浮かべていただけるとよくわかりますよね。
身長とシャフトの長さのスペックはそこまで気にされる必要はないかと思います。とはいえ、やはり厳密にいうと身長の高い人の方が手の高さも若干ですが高くなる傾向があります。
そこで、プロゴルファーが使用している5番アイアンの長さスペックを身長別に見ていきましょう。
3-1. 170センチメートル前後のゴルファー
身長が170センチメートル前後のプロゴルファーが使用している5番アイアンの長さの平均は、37.7インチのスペックになります。
日本のメーカーから販売されている5番アイアンの長さはだいたいこの位の長さの商品が多いですよね。これは人の身長が170センチメートル前後の方が多いのが理由と言われております。
日本人の体型に合わせてスイングしやすいように、シャフトの長さスペックも調整しているというわけです。
3-2. 180センチメートル前後のプロゴルファー
身長が180センチメートル前後のプロゴルファーの5番アイアンの平均的な長さは、37.9インチと言われております。
身長が高くなった分、ゴルフクラブのシャフトの長さも若干ですが長くなっていることがわかるかと思います。
近年では、日本人も高身長の方が増えてきていることもあってか、日本メーカーから販売されている5番アイアンのシャフトの長さも徐々に長くなってきている傾向が見受けられます。
3-3. 190センチメートル前後のプロゴルファー
身長が190センチメートルの大型のプロゴルファーが使用している5番アイアンの平均的な長さは、38.2インチだそうです。先ほどよりもさらにシャフトの長さが増していることがわかりますね。
アメリカのメーカーが製造するクラブのシャフトは日本製のシャフトよりも長くなっている傾向があります。
欧米では身長の高い人が多いですので、欧米人がスイングしやすいようにシャフトスペックの長さも調整しているのですね。
日本で販売されているアメリカメーカーのゴルフクラブは日本人用にカスタムされた短いスペックのシャフトになっていることが多いですが、もし興味があれば並行輸入品などを利用すれば長いスペックのシャフトを購入することができるかもしれませんよ。
4. 5番アイアンのシャフトに関するご質問
5番アイアンのリシャフトを経験したことのあるゴルファーはいらっしゃいますでしょうか。リシャフトとは、今お使いのクラブのシャフトだけ交換することです。
例えば何かの拍子に5番アイアンのシャフトが折れてしまって、シャフトだけ新品に交換するような機会もあるかと思います。また、今お使いのゴルフクラブを全てリシャフトするゴルファーもいらっしゃいますよね。
そこで、5番アイアンのリシャフトに関してよくあるご質問をご紹介していきたいと思います。
4-1. 5番アイアンのシャフトの長さを短くすればスイングしやすくなるか
5番アイアンはシャフトが長くて打つのが難しいので、リシャフトで少し短くしてスイングを簡単にしたいというお話を聞いたことがあります。
確かにシャフトを短くすればゴルフクラブの操作性が高くなりミート率が上がるので、スイングしやすくなるメリットがあるかもしれません。
しかし、5番アイアンのシャフトを短くしてしまうと、ヘッドスピードも低下してしまいます。5番アイアンはロフト角が立っておりますので、ゴルフボールを高く上げるためにはヘッドスピードが必要ですよね。
5番アイアンのシャフトを短くしてしまうと、ヘッドスピードの低下でボールが高く上がらなくなり、想像以上に飛距離が落ちてしまう可能性があります。その点は十分に選び方を気をつけてくださいね。
4-2. 5番アイアンのシャフトを長くすれば飛距離アップするか
5番アイアンのシャフトの長さを長くすれば、ゴルフボールの飛距離が伸びるかという質問も受けたことがあります。確かにシャフトの長さが増えるとヘッドスピードが上がりますので、飛距離アップにつながる可能性があります。
しかし、ここで気をつけていただきたいのが、ゴルフクラブのバランスです。シャフトの長さを変更するとバランスが変わってしまいます。
全てのゴルフクラブをリシャフトするならまだしも、5番アイアンだけシャフトの長さを増やすと、1本だけバランスが変わって非常にスイングしづらくなる可能性がありますので、こちらも選び方として気をつけてくださいね。
5. 近年5番アイアンのシャフトの長さは長くなっている?
5番アイアンに限らず、最近のゴルフクラブのシャフトスペックは長くなってきている傾向があります。
その理由としては、上でご紹介したように日本人の平均身長が伸びてきていることもあるのかもしれません。しかし、それ以上に大きな理由として、ストロングロフト化していることが挙げられると思います。
アイアンのロフト角が立ってくると、飛距離確保のためにそれだけヘッドスピードを上げる必要がある理由はもう大丈夫ですよね。ロフト角の少ない5番アイアンでは、ヘッドスピードが遅いと飛距離が落ちてしまいます。
そこで、ヘッドスピードを上げて飛距離を確保するために、シャフトの長さを少し長いスペックで設計されているのではないでしょうか。
また、5Iのロフト角に関してはストロングロフト化も踏まえ『これだけは知っておこう!5番アイアンのロフト角の平均的な目安ってどれくらい?』で詳しくご紹介しておりますので、ぜひこちらもご確認してくださいね。
あまり5番アイアンのシャフトの長さは気にしなくても大丈夫!
いかがでしたでしょうか。5番アイアンの長さの目安はご確認いただけましたでしょうか。プロゴルファーの場合、スイングしやすいように身長に合わせてシャフトの長さも調整している傾向があります。
しかし、長さスペックの違いはコンマ数インチですし、市販品のシャフトの長さを調整することは難しいです。
そこで、アマチュアゴルファーがクラブを購入するときはそこまで気にされなくてもスイングに影響は少ないかと思います。
ただし5番アイアンのシャフトを交換される時は、バランスが変わってスイングに大きく影響してきますので、その点は選び方を気をつけてくださいね。
また、バランスを調整したいというゴルファーは『【悩み別】バランス調整で理想のゴルフクラブに!正しい鉛の貼り方のコツを解説!』にバランス調整のコツを詳しくまとめておりますので、ぜひこちらもご確認してくださいね。