ゴルフで一番怖いミスショットは間違いなくアイアンのシャンクでしょう。ゴルフ初心者は初めて聞く言葉かもしれませんが、シャンクとはインパクトの際にアイアンのシャフトの部分にボールがあたり、右斜め45°の方向へ鋭くボールが飛んでいくミスショットです。
インパクトの瞬間に「ベチ!」って音がして、手に鈍い感覚が残れば、それがシャンクです。ミスショットの中でも、シャンクはダフリやトップと違って右に飛びますのでOBになりやすいです。
それだけならまだしも、シャンクは一度発生すると再現性が非常に高く、何度も連発して出てしまい、止まらない状態になってしまいがちです。その恐ろしさから世間では俗に「シャンク病」「シャンク地獄」と恐れられています。
アイアンのシャフトにボールが当たるなんて初心者のミスだと思われますが、シャンクに苦しんでいるのはスコア90代、80代の中級者の方が多く、プロゴルファーでもたまに打ってしまうほどです。
今ご覧になっているゴルファーの中には、もしかしたら今ラウンド中でシャンクが止まらない状態になってしまい、大慌てで「シャンク 止まらない」と検索している方もいるのではないでしょうか?
そこで、ゴルフ場でシャンクが止まらない状態になってしまった時に、まず確認することと、緊急対応方法をご紹介していきます。
目次
1. シャンクが止まらない時はまずはアドレスを見直す
シャンクが止まらない経験がある方なら共感いただけると思いますが、一度シャンクを打ってしまうと、どうしても焦ってしまいますよね。そんな時ほどまずは冷静になることが大事です。落ち着いてアドレスを確認しましょう。
ゴルフのミスショットの9割はアドレスが原因と言われており、シャンクも例外ではありません。まずは自分のアドレスを確認し、いつも通りにアドレスできているか確認しましょう。アドレスを見直せば、シャンクが止まらない状態も簡単に直ることも多いですよ!
1-1. グリップの確認
グリップは最も初歩的な部分ですので、中級者にもなると案外意識していないゴルファーも多いのではないでしょうか。まずは基本通りにグリップできているかを確認しましょう。
また、最近グリップの握り方を変えたりしていませんか?そんなゴルファーはグリップが原因である可能性が高いので、一度もとに戻すのも一つの方法ですよ。
1-2. ボールの位置を確認
次に見直すべきポイントはボールの位置です。ボールの位置はいつも通りの場所にセットできていますか?
一度シャンクしてしまうと、どうしても「ボールをしっかり見よう」と無意識のうちにボールに近づいてしまいがちです。ボールの位置がいつもより近くなっていないか確認してみましょう。
2. 次にアイアンのスイング軌道を確認する
アドレスを見直すことでアイアンのシャンクが止まらない状態は直ることが多いですが、それでも直らない場合はスイングに原因があります。
まずはいつも通りにスイングできているかを確認していきましょう。
2-1. インパクト時のフェースの向き
次にインパクト時のアイアンのフェースの向きを確認してください。インパクトの瞬間にフェースが開いている方は、これが原因の可能性があります。
フェースが開いてしまうとどうしてもアイアンのネック側からクラブが降りてきてしまいます。そうするとアイアンのネック側にボールが当たりやすくなってしまうため、シャンクしてしまいがちです。
修正方法としてはテークバック時にアイアンのフェースの向きが開かないように意識することです。アイアンのフェースが地面を向いたままクラブを上げていくイメージでスイングして見てください。
2-2. 前傾角度のキープ
次に確認するポイントは前傾角度です。前傾角度がキープできないと上体が前後に動いてしまいますので、シャンクしやすくなります。前傾角度をいつも通りにキープできているかを確認しましょう。
前のホールでドライバーを振りちぎった後などは、状態がぶれやすくなっていますので、特に注意してください。
2-3. スイングリズムの確認
最後にスイングリズムを確認しましょう。アイアンのシャンクが止まらないと、どうしても焦ってしまい、打ち急いだり、あれこれ意識しすぎてぎこちないスイングになってしまいがちです。
スイングリズムが乱れるとシャンクは止まらないです。そんな時は一旦シャンクのことは忘れ、練習場で打つ気持ちでスイングして見てください。
3. それでもシャンクが止まらない時の緊急対策方法
ここまで見直してもシャンクが直らない!なんて方もいるかと思います。このまま何もできずにシャンクを打ち続けるなんて、地獄絵図ですよね。
そこで、多少荒療法にはなりますが、一時的にシャンクを止める救急対策方法をいくつかご紹介します。但し、これはラウンド中にシャンクが止まらない時の緊急対応ですので、ラウンドが終わったら練習場に行って、しっかりシャンクを直しましょうね!
3-1. トゥー側にボールを置く
アイアンのシャンクは構えた時よりもネック側にクラブが降りてくることが原因です。そこでアドレスの時に予めアイアンの先端側(トゥー側)にボールをセットしておき、ダウンスイングで多少アイアンのネック側から降りてきてもシャンクしないようにする方法です。
この方法を実践する時の注意点は、極端にボールをアイアンのトゥー側に置かないことです。やりすぎるとボールが遠すぎると脳が判断してしまい、無意識のうちに勝手に手や体が前に出てしまい、シャンクは止まらないので気をつけましょう。
3-2. 右足を半歩後ろへ下げる
シャンクの主な原因として、ダウンスイングで右足が前に出てしまうことが挙げられます。そうすると腕の通る部分が狭くなり、腕が自然に前へ出てしまってシャンクが止まらないです。
そこでアドレスの時に、多少右足が前に出てもシャンクしないよう、右足を半歩後ろへ下げてスイングしてみましょう。この時の注意点として、最初から右足を半歩後ろに下げてアドレスするのではなく、普段通りにアドレスしてから右足を半歩後ろに下げるように意識してください。
3-3. 右足を後方へ向ける
これも右足が前に出ることでシャンクが止まらないのを回避する方法です。普段通りにアドレスしたら、右足のつま先を後方(ターゲットと反対方向)へ向けてスイングして見ましょう。
目安としては45°以上後ろに向けてしまって構いません。実際にやっていただくとわかりますが、こうすることで右足は絶対に前に出なくなります。右足が前に出ることが原因のシャンクはこれで直りますので、是非試してください。
但し、スイングが不安定になりますので、まずは②を実践し、それでも直らなければこの方法を試してください。
3-4. 手首のコックを強めにする
上記の方法で直らない場合は、テークバックからダウンスイングの際にシャフトが寝すぎている可能性が高いです。シャフトを寝てしまうとアイアンのフェースが開きシャンクしてしまいます。
対策方法として、テークバックしたらすぐに左手の親指の方向へコックを入れるようにしましょう。こうすることでシャフトは絶対に寝ませんのでシャンクが直ります。
3-5. アイアンを使わない
以上の方法を全て試されてもアイアンのシャンクが直らない場合は相当重症ですので、ラウンド中にシャンクを直すのは正直厳しいです。とはいえ、このままシャンクを打ち続ける訳にもいきませんよね。
そんな時は思い切ってアイアンを使うのをやめましょう。シャンクはアイアンでのみ発生するミスショットですので、ユーティリティーを積極的に使用ようにしましょう。こうすることでシャフトは絶対に寝ませんのでシャンクが直ります。するようにしましょう。(ユーティリティーはクラブの根っこに当たっても前に飛んでくれます)
4. アイアンでシャンクしやすい条件を知って事前にケアしよう
みなさんは、特にシャンクが出やすい傾斜があることをご存知ですか?事前にその傾斜があることを知っておけば、シャンクしないように事前にケアしたり、上記の方法を取ることでシャンクを回避しやすくなります。
そこでアイアンのシャンクしやすい傾斜を見ていこうと思います。
4-1. 左足下がり
左足下がりの傾斜を苦手にするゴルファーは多いですよね。左足下がりはインパクトの際にフェースが開きやすく、最もシャンクしやすいです。
なので左足下がりの時は充分にシャンクを警戒しましょう。警戒するだけでは回避できそうにない時は、上記の緊急対応方法をとることも重要なコースマネジメントですよ。
4-2. つま先下がり
つま先下がりもシャンクしやすい傾斜になります。理由としては、つま先が前に下がっている分、体が前に動きやすいからです。
つま先下がりでシャンクしやすいゴルファーはアドレスでつま先に重心がかかりすぎている可能性がありますので、少し重心を後ろに持つ意識をされてみてはいかがでしょうか。
アイアンのシャンクが止まらない状態を直しましょう!
いかがでしたでしょうか?アイアンのシャンクが止まらない状態は、ラウンド中に出てしまうとゴルフにならず、本当に辛いですよね。
もしアイアンのシャンクが止まらない状態になってしまったら、まずは落ち着くことが大切です。焦っていいことがないのはゴルフ以外でも同じですよね。
ご紹介したポイントを一つずつ見ていけば、きっとアイアンのシャンクは止まります。それでも直らないという方は「別に死ぬわけではないのだから」と自分に言い聞かせ、ラウンドが終わったら一度レッスンプロに見てもらうことをおすすめいたします。
最後になりますが、みなさんのシャンクが止まることを切に祈ってます。