5番アイアンのスイング軌道を意識したことはありますでしょうか?5番アイアンのスイング軌道は、ダウンブローと払い打ちの2通りがございます。
以前はダウンブローの打ち方が基本と言われておりましたが、最近ではクラブの進化もあり払い打ちを推奨するレッスンプロもたくさんいらっしゃいます。
そこで、5番アイアンの2通りの打ち方について徹底的に比較していきたいと思います。
目次
1. 5番アイアンのクラブの進化による変化
5番アイアンの打ち方を比較するにあたり、まずはアイアンのスペックの進化を確認しましょう。
昔のゴルフクラブの特徴が理解できれば、なぜダウンブローのスイングが正しいと言われているかよく理解できるかと思います。
打ち方を考える上でとても大切な違いになりますので、ぜひ頭の片隅に入れて置いてくださいね。
1-1. 昔のアイアンの特徴
昔のアイアンはスイートスポットがフェースの真ん中くらいにありました。
また5番アイアンの様にロフト角の立っているロングアイアンは、ショット時にバックスピンをしっかりと掛けないとゴルフボールの弾道が高く上がらないクラブでもありました。
そこで5番アイアンの打ち方は、ゴルフボールを上からしっかりと打ち込んでバックスピンを掛けることのできるダウンブローが理想的な打ち方と言われておりました。
1-2. 現在のアイアンの特徴
現在のアイアンは昔のアイアンと比べて格段に易しくなっていると言われております。
その一つの要因が、ヘッドの深重心化です。アイアンのソール幅を深くして重心を深めに設計することで、5番アイアンのようなロングアイアンでも比較的簡単にゴルフボールの弾道を高く上げることができるようになりました。
また、ヘッドの低重心化も進んでます。低重心化とは、フェースのスイートスポットの位置を低くすることです。
5番アイアンの芯が高いとダウンブローで上から下へクラブを入れないと芯に当たってくれませんが、低重心化によってクラブを横から入れる打ち方でも十分に芯に当たって飛距離を出せるようになりました。
2. 5番アイアンをダウンブローで打つ打ち方
ダウンブローはアイアンの基本となる打ち方のスイングですので、当然大きなメリットがございます。
その反面、5番アイアンの払い打ちを推奨するレッスンプロもいるように、ダウンブローの打ち方にはデメリットもあるようです。そこでメリットとデメリットを整理していきましょう。
また、5番アイアンをダウンブローで打つ打ち方については、『5番アイアンを綺麗なダウンブローでスイングする打ち方のコツと練習方法!』で詳しくご紹介しておりますので、ぜひこちらもご確認してくださいね。
2-1. ダウンブローの打ち方のメリット
ダウンブローはボールをしっかりとボールを潰してショットできますので、風にも影響されにくい力強い弾道の球を打てます。
また、ダウンブローでハンドファーストにインパクトすれば、5番アイアンのロフト角以上にフェースを立たせることができますので、それだけ飛距離アップにも繋がります。
2-2. ダウンブローの打ち方のデメリット
反対にデメリットはその難しさです。ダウンブローは結果的に上から打ち込む形の打ち方になりますが、意識してダウンブローで打とうとすると、ダフリなどのミスをしてしまいやすいです。
特に5番アイアンはフェースが立っていてソールも薄いですので、ダフってしまうと飛距離が全く出ないで大怪我をしてしまいますよね。
3. 5番アイアンを払い打つ打ち方
上でご紹介したクラブの進化により、現在では払い打ちでもボールをショットできるクラブもたくさんあります。
実際にアマチュアゴルファーを対象にして行ったあるアンケートでは、5番アイアンは払い打ちを意識しているゴルファーも多いという結果になっております。
そこで、5番アイアンを払い打つ打ち方のメリット、デメリットも確認していきましょう。
3-1. 払い打つ打ち方のメリット
払い打つ打ち方のメリットは、ダウンブローよりもスイングが簡単になることです。
ダウンブローのように上からクラブを入れようと意識する必要がありませんので、スイングが楽になりますよね。また、心理的に必要以上にクラブを振り下ろすことがなくなり、ダフリなどの大きなミスショットに繋がりにくくなります。
また低重心の5番アイアンの場合では、むしろこちらの打ち方の方が芯に当たって飛距離が出る場合もあるようですよ。
3-2. 払い打つ打ち方のデメリット
払い打ちのデメリットは、やはりハンドファーストが弱くなりますので、それだけ飛距離が伸びなくなってしまうことです。
また、ゴルフボールにかかるバックスピン量もやや少なくなってしまいますので、若干ですがグリーンにボールが止まりにくくなってしまいます。
ただし、最近ではアイアンのストロングロフト化によって、ハンドファーストでスイングしなくても飛距離が出るクラブも登場しております。
4. アイアンの形状別で考える5番アイアンの打ち方
5番アイアンの2通りの打ち方はアイアンの形状によって判断することもおすすめです。
上でご紹介した様に、アイアンの進化によって5番アイアンを払い打つ打ち方でもショットできる様になってきておりますが、上級者向けのクラブではダウンブローの打ち方でショットした方が良いと言われております。
4-1. ダウンブローでショットした方がよいクラブ
マッスルバックやセミキャビティーアイアンのように、プロゴルファーやアスリート向けのゴルフクラブは、ダウンブローの打ち方を前提として設計されております。
アイアンの芯はやや高めに設計されており、またロフト角も標準的な範囲になっていることが多いです。
そのため、5番アイアンをショットするときはダウンブローでしっかりと上から打ち込み、またハンドファーストでスイングする必要があります。
こうしたクラブを払い打つ打ち方でスングすると飛距離が出ませんので、購入時は注意してくださいね。
4-2. 払い打ちショットでもよいゴルフクラブ
5番アイアンを払い打ちでもショットできるクラブは、低重心化と深重心化の対策が取られているポケットキャビティーアイアンなどです。
一般的には、ソール幅の広いアイアンが対象であると考えていただければ大きな問題はありません。
また、こうしたクラブは予めロフト角が立っているストロングロフトを採用しているケースが多いです。
5番アイアンをダウンブローで打つのが苦手というゴルファーは、払い打ちでもナイスショットを打てるクラブを選ぶのもおすすめの方法ですよ。
理想的な5番アイアンの打ち方を知ってスコアアップに繋げよう!
いかがでしたでしょうか。5番アイアンの2通りの打ち方とメリット、デメリットは確認できましたでしょうか。
ダウンブローと払い打ちは別の打ち方のように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、レッスンプロは両者の打ち方に大きな違いはないと言っております。
2つの打ち方は、ゴルフボールの位置を変えるだけで打ち分けることができます。
ただスイングは同じでも、ダウンブローでショットしようとするとダフってしまうゴルファーもいらっしゃるかと思います。
その場合は、少し払い打つような意識を持って5番アイアンを打ってみることもおすすめです。練習場で練習する際にこの打ち方も試して見てはいかがでしょうか。
ちなみに、ゴルフボールの位置の違いによる打ち方に関しては、『無駄なミスを減らす!5番アイアンの正しいボールの位置とアドレスの取り方!』で詳しくご紹介しておりますので、ぜひこちらもご確認してください。