ドライバーのグリップを短く持つと、飛距離はどう変化すると思いますか?
長尺ドライバーで飛距離アップを目指すクラブが販売されているくらいですから、飛距離が落ちると考えられる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、グリップを短く持つことで飛距離アップできると唱えるレッスンプロもいます。一見すると真逆の見解になりますので、どちらが正解なのか判断に迷ってしまいますよね。
そこで、ドライバーを短く持つことの飛距離への影響を詳しく考察していきたいと思います。
冒頭のタイトルが示す通り、グリップを短く持つ方が飛距離アップできる可能性も十分にあります。ドライバーの飛距離やミスショットに悩んでいる方は必見です!
目次
1. ドライバーを短く持つと飛距離ダウンすると言われる理由
長尺ドライバーで飛距離アップを目指す商品が販売されている通り、グリップを短く持つと飛距離が落ちてしまうと唱える方もいらっしゃいます。
これには、実はドライバーのヘッドスピードの低下が大きく関係しています。
それでは、ドライバーを短く持つと飛距離が落ちてしまうと言われている理由について、早速詳しく見ていきましょう!
1-1. 短く持つ時のヘッドスピードの低下量
ドライバーのグリップを短く持つと、それだけゴルフクラブの長さが短くなります。クラブの長さが短くなれば、当然ヘッドスピードも低下してしまいます。
一般的なお話ですが、ゴルフクラブの長さが1インチ減ると、ヘッドスピードも1m/s減ると言われております。
1インチは約2.54㎝になりますよね。一般的にドライバーを短く持つと言えば、指1〜2本分短く持つケースが多いと思います。これは大体1インチの長さとも一致しますね。
そこでドライバーを短く持つと、ヘッドスピードが1m/s下がると思っていただいて問題ありません。
ただしプロゴルファーの中には、極端にドライバーを短く持つ選手もいらっしゃいます。仮に2インチ程度短く持たれた場合は、ヘッドスピードも2m/s低下すると思ってくださいね。
1-2. 短く持つ時の飛距離ダウン量
それではヘッドスピードの低下による飛距離の影響はどの程度になるのでしょうか。
ドライバーの飛距離は「ヘッドスピード×5.5ヤード」を目安にされると良いかと思います。
これに関しては、『ドライバーのヘッドスピードごとの飛距離の目安はどれくらい?その意外な相関関係とは?』で詳しく考察しておりますので、ぜひこちらでご確認してください。
つまりドライバーのグリップを1インチ短く持つと、飛距離は約5.5ヤード低下するということになりますね。仮にグリップを2インチ短く持つと、飛距離の低下量は約11ヤードになります。
ただし、これはドライバーのミート率が変わらないことが前提です。そこで次章ではミート率の影響も考察していきましょう。
2. ドライバーを短く持つと飛距離アップすると言われる理由
上でご紹介した通り、ドライバーを短く持つとヘッドスピードが低下するのは紛れもない事実です。
それなのに、なぜ短く持つことが飛距離アップに繋がることがあるのでしょうか。ここでは、その理由を詳しく見ていきたいと思います。
ドライバーの持ち方をこの機会に見直したいと考えていらっしゃるゴルファーの方には特に参考になる内容となっておりますので、ぜひご覧になってくださいね。
2-1. ミート率の向上
ドライバーの飛距離を左右するのは、ヘッドスピードではなくミート率という言葉を聞いたことはありませんでしょうか。ミート率が向上すれば、ヘッドスピードの低下以上の効果を期待できるのです。
ドライバーのグリップを短く持つと、それだけスイングをコントロールしやすくなるので、ミート率が向上します。
イメージしづらいという方は、7番アイアンと5番アイアンでのミート率の感覚を比較していただけると簡単に理解できるかと思います。
ドライバーのミート率の目安としては、1.4に満たない場合はクラブを短く持つことでミート率の向上を優先されてはいかがでしょうか。ご参考までに、プロゴルファーの方のドライバーのミート率は1.5を超えるケースもありますよ。
まずはご自分のミート率をチェックしてみましょう!下でご紹介している商品はプロゴルファーもご愛用しているおすすめ品になりますので、ぜひチェックしてくださいね。
2-2. スライス回転が低減される可能性もある
スライスに悩まされている方は、ドライバーのグリップを短く持つことで、スライスが低減される可能性があります。
ドライバーはシャフトが長いために、どうしてもクラブが振り遅れてフェースが開きやすくなってしまいます。ドライバーを短く持つことで、それだけクラブが振り遅れにくくなり、スライスが出にくくなるのです。
またグリップを短く持つと、グリップ部分が細くなるケースが多いです。グリップが細くなるとスイング中にドライバーのフェースを返しやすくなり、スライスも改善されます。
ドライバーのスライスを改善できれば、ヘッドスピードの低下による飛距離ロスは一瞬で挽回し、さらなる飛距離アップに繋げることができますよね。
スライスによる飛距離ダウンに悩まされいるゴルファーの方は、ぜひ試してみてくださいね。
3. ドライバーは短く持つ方が飛距離が出る可能性が高い!
ドライバーを短く持った場合の飛距離は、ヘッドスピードの減少分による飛距離ダウンと、ミート率やスライス回転の改善による飛距離アップ効果のどちらが大きいかを判断する必要がありそうですね。
一般的にアマチュアゴルファーの方なら、グリップを短く持つ方が飛距離アップに繋がると言われるケースが多いです。
ヘッドスピードを多少犠牲にしてもミート率を向上させ、またスライス回転を抑制した方が飛距離アップに繋がるということですね。
またドライバーを短く持つことで、安定的なミート率を確保することもできます。確かにドライバーを長く持った方が、会心の当たりをした時の飛距離は期待できるかもしれません。
しかし、ドライバーの平均飛距離で考えた場合、短く持つ時の方が飛距離が出る可能性の方が高いです。
プロゴルファーの方でも、このような観点からドライバーを短く持ってスイングしている選手はたくさんいます。ぜひご参考にしてみてくださいね。
4. ドライバーを短く持つ時の注意点
最後に、ドライバーを短く持つ時の注意点を確認したいと思います。
練習場でうまくショットできないときは、下記のケースに該当している可能性がありますので、ぜひご参考にしてくださいね。
これらの注意点をしっかりと意識して、ドライバーのグリップを見直せばきっと大きな飛距離アップに繋げられるはずですよ!
4-1. 左への引っ掛けが多くなる場合
ドライバーを短く持つと、ボールを左に引っ掛けるミスショットが増えてしまうかもしれません。
この理由はクラブのコントロール性が上がったことで、手でクラブを左に引っ張ってしまうスイングになっている可能性が考えられます。
これはドライバーを短く持つことでスイングリズムが早くなり、従来通りのスイングができなくなってしまっているためです。
このようなショットに心当たりがある場合は、いつも以上にドライバーをゆったりとスイングするように意識してみてください。ゆったりスイングすることで、左に引っ張る行為も緩和され、自然と改善されるはずです。
4-2. スライスが出る可能性もある
ドライバーを過度に短く持つとボールがスライスしてしまう可能性があります。上でご紹介した内容と矛盾すると指摘されてしまいそうですが、これはスイングではなくクラブの構造上の要因と関係しております。
一般的にクラブを短く持つと、ライ角はフラットになります。ドライバーはスイング中に地面と接触しないため、多少の影響は心配ありません。
しかし過度に短く持つと、ライ角もかなりフラットになってしまう可能性があります。これではボールがスライスしてしまうのも無理はありません。
練習場で練習される場合は、この点も頭の片隅に入れておいてくださいね。
またドライバーのライ角に関しては、『ドライバーのライ角がアドレスを決める!アップライトでスライスは直る?』で詳しく解説しておりますので、ぜひこちらもご確認してくださいね。
5. ドライバーを短く持つことで飛距離アップに繋げよう!
いかがでしたでしょうか。ドライバーを短く持つことによる飛距離アップ効果はご確認いただけましたでしょうか。
ドライバーのミート率が安定しない場合、グリップを短く持つことで、確実にミート率が改善されます。
ミート率が改善できれば、それだけドライバーの飛距離を飛ばすことができます。しかも安定的に飛ばすことができるのです。
プロゴルファーでもグリップを短く持つ選手がいるくらいですから、アマチュアゴルファーの方なら、より一層その効果を体感できるのではないでしょうか。
ドライバーのミート率に悩んでいるゴルファーの方ほどその効果を実感できる傾向がありますので、ぜひまずは練習場で試してみてくださいね!