ゴルフクラブでは飛距離が重複するクラブがいくつかあります。3番アイアン(3I)とユーティリティ(UT)の組み合わせもその内の一つです。今日では3番アイアンの代わりにユーティリティを使用するのが当たり前の時代ですよね。
今の時代における3番アイアンの必要性の有無については、こちらの『3番アイアンの必要性ってどれくらいある?ゴルフのレベル別に徹底考察!』で詳しくご紹介しておりますので、ぜひ合わせてご覧ください。
そこで、3番アイアンの代わりとして登場してきたユーティリティについて、詳しくご紹介して行きたいと思います。
また、3番アイアンと代わりのユーティリティのどちらを購入するか悩んでいるゴルファーにもおすすめな内容です。ぜひご確認してくださいね。
目次
1. かつての主流であった3番アイアン
以前はアイアンセットと言えば、当然のように3番アイアンまでセットで販売されておりました。
もちろん3番アイアンは難しいゴルフクラブですので、満足にスイングできないアマチュアゴルファーもおりましたが、それでも3番アイアンはデフォルトとして販売されておりました。
昔は3Iを綺麗にスイングできれば上級者とよく言われていたものです。しかし現在のアイアンセットは、5番アイアンまでのセット販売が基本スタイルです。3番アイアンはすっかりと姿を消してしまいました。
今日では、ゴルフショップへ3番アイアンを購入しに行っても、取り寄せ注文になってしまうのが当たり前の時代です。
この背景には、3番アイアンの代わりにユーティリティが登場してきたことが大きく影響しております。
2. 3番アイアンの代わりにユーティリティが登場
3番アイアンとその代わりとなるユーティリティでは、ゴルフボールの飛ぶ飛距離は変わりませんが、スイングの難易度が決定的に異なります。
3番アイアンはスイングがとても難しいですが、ユーティリティは比較的簡単に3番アイアンと同じくらいの飛距離をショットできます。
この結果、多くのアマチュアゴルファーは3Iの代わりにUTを使用するようになったのは言うまでもありませんね。
クラブメーカーとしても、アマチュアゴルファーが持て余している3Iをアイアンセットから外し、その代わりとなるUTの開発と製造に注力するようになりました。
3番アイアンは今となってはアマチュアゴルファーに殆ど馴染みのないゴルフクラブになってしまいました。
3. 3番アイアンの代わりにユーティリティを使用するメリット
アマチュアゴルファーの場合、プロゴルファーのようにヘッドスピードが速くありませんので、3番アイアンでショットしてもボールの高さが低くなってしまい、番手通りの飛距離を出すことが難しいです。
この難点を解消して、アマチュアゴルファーでも3番アイアンの飛距離をショットできるように登場したのがユーティリティです。
ユーティリティはクラブの形状をウッドとアイアンの中間のような設計にすることで、クラブヘッドの重心の位置を深くすることに成功しました。
この結果、3番アイアンと殆どロフト角の変わらないユーティリティでも十分に飛距離を出すことができるようになったのです。
4. 3番アイアンの代わりとなるユーティリティの特徴と選び方
前述の通り、アイアンセットに3番アイアンが入っている時代は終了しました。
そのため、3番アイアンの代わりにユーティリティを購入するという感覚は消えつつあるのではないでしょうか?とはいえ、3Iの代わりになるUTの特徴を確認しておきましょう。
3番アイアンの代わりとなるユーティリティは、3番アイアンのロフト角と同じか、それよりも若干寝ているロフト角のユーティリティです。
3Iのロフトの角度は20度前後のケースが多いです。そのため、代わりとなるUTのロフト角は20度〜22度くらいになります。
ここでロフト角が若干3Iよりも寝ても良いのは、3IよりもUTの方がシャフトが長いからです。その分ヘッドスピードが速くなりますので、結果的に3番アイアンと同じくらいの飛距離をショットできるのです。
5. プロゴルファーでも3番アイアンの代わりにユーティリティを使用している!
3番アイアンの代わりにユーティリティを使用しているのは、アマチュアゴルファーに限った話ではありません。
最近ではプロゴルファーでも3Iの代わりにUTを使用している選手が増えてきました。
この傾向は男子プロと女子プロの間で異なりますので、それぞれご紹介したいと思います。
5-1. 男子プロの場合
男子プロが3番アイアンを平然とスイングしている様子を見ていると惚れ惚れとしてしまいますよね。
しかし男子プロの3番アイアンの使用率は、2016年度の統計で僅か30%弱という結果が出ております。どうですか、意外と少ない印象を持ちませんか?
残りの70%強のプロゴルファーは、もちろん3番アイアンの代わりにユーティリティを使用しております。
5-2. 女子プロの場合
次に女子プロの場合を確認していきましょう。女子プロの場合は、試合中に3番アイアンを使用している選手は殆どいません。では代わりにどのクラブを使用しているのでしょうか。
女子プロの場合、3番アイアンの代わりとなるクラブはユーティリティとフェアウェイウッドの2通りあります。
とはいえ、ほとんどの女子プロ選手は3番アイアンの代わりにユーティリティを使用しております。アマチュアゴルファーは女子プロを手本にすると良いと一般的に言われておりますので、女子プロのクラブセッティングは大変参考になります。
ご自分の応援している女子プロ選手がいらしゃいましたら、ぜひクラブセッティングも確認してみてください。
女子プロのクラブセッティングはグーグルで名前を検索すれば簡単に見つけることができます。早速チェックしてみましょう!
6. プロが広告宣伝でユーティリティを使用している説はデマ
プロゴルファーが3番アイアンの代わりにユーティリティを使用するのは、クラブメーカーがユーティリティを売りやすくするための広告宣伝と言う風説を聞いたことはありませんでしょうか?
もちろんこのような噂には何も根拠がなく、一切事実とは異なります。
そもそもプロゴルファーはトーナメントの結果で生活をしております。スコアを1打縮めるために血のにじむような努力をしているわけです。
そのプロゴルファーが、メーカーの宣伝活動のためにユーティリティを使用するのは有り得ない話です。
プロが3番アイアンの代わりにユーティリティを使用するのは、当然UTの方がスコアが良くなると判断したからです。反対に3番アイアンを使用しているプロは、3番アイアンを使用した方がスコアが良くなると判断しているのです。
7. 3番アイアンとユーティリティの購入で迷ったら?
アイアンセットとフェアウェイウッドとの中間距離を埋めるのは、ロングアイアンかユーティリティです。どちらを購入するか迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
上でご紹介した通り、男子プロもユーティリティの使用率が高いです。
そこで、スコアを最優先して1打でも縮めたいのであれば、迷うことなくユーティリティを購入した方が良いかと思います。
また、初心者におすすめなユーティリティの選び方については、こちらの『絶対に後悔しない!初心者におすすめなユーティリティーの選び方を紹介!』でご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてくださいね!
しかし、もちろん3番アイアンにはその良さが有ります。例えば、ロングアイアンをショットした時のあの打感は、3番アイアンでしか決して味わうことのできない特別な感覚です。
このように3番アイアンを使用すること自体にゴルフの楽しみを感じている方なら、3番アイアンを使用する選択肢も十分にあるかと思います。
また3番アイアンを購入するメリットとしては、ティーショットで安定して使用できる点が挙げられます。
『3番アイアンでティーショット!上手な判断方法と打ち方のコツを解説!』でも詳しく考察しておりますので、3番アイアンと代わりのユーティリティのどちらを購入するか迷っている方がいらっしゃいましたら、ぜひこちらも併せてご確認してくださいね。
ユーティリティは3番アイアンの代わりになる万能クラブ!
いかがでしたか。3番アイアンとその代わりのユーティリティ登場の経緯や特徴はご確認いただけましたでしょうか。
ユーティリティは3番アイアンのような難しいロングアイアンをアマチュアゴルファーでも打ちやすいように開発されたゴルフクラブですが、今ではプロが使用するのも当然の時代になっております。
アマチュアゴルファーも自信を持って3番アイアンの代わりにユーティリティを使用していきましょう!