キャッシュインパターという言葉を聞いたことがありますでしょうか。これはパターの形状を表す言葉です。
キャッシュインパターは、主にプロゴルファーや上級者からご愛用されています。上級者がキャッシュインパターを使用すれば、パット数が減少すると言われることもあります。
そこで、キャッシュインパターの特徴や打ち方をまとめて解説していきます。キャッシュインパターは、形状も打ち方も一味異なります。この記事ではそれぞれのポイントを詳細に解説しております。
キャッシュインパターを使用されている方はもちろん、このクラブに興味のある方も、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
1. キャッシュインパターとは?
キャッシュインパターとは、ヘッドのセンター付近にシャフトが挿さっているパターのことです。丁度アルファベットの「T」のような形状をしていることから、T字型パターと呼称される場合もあります。
ちなみにキャッシュインパターの由来は、プロがこのパターを使用すると、よくボールが入って賞金を稼げるからだそうです。「キャッシュ」が「イン」するから、キャッシュインパターと呼ばれているのですね。
ちなみに日本のプロゴルフ界では、「谷原悠人」や「金庚泰」といった賞金王経験者も、このキャッシュインパターを愛用しております。
ただこれは、プロのような上級者の方向けの表現でもあります。キャッシュインパターの打ち方は難しいですので、初心者の方のご使用はあまりおすすめできません。これに関しては後半で掲載しておりますので、併せてご参考にしてくださいね。
2. キャッシュインパターの特徴
キャッシュインパターの打ち方を理解しやすいように、T字パターの特徴を整理していきましょう。
T字パターは独特な形状をしておりますので、その性能も一味異なります。キャッシュインパターの打ち方を確認する上でも大切な内容です。
2-1. キャッシュインパターは重心距離がゼロ!
重心距離とは、「パターの重心」と「シャフトの延長戦」との距離です。一般的に、重心距離が長くなるほど、ストローク中にフェースの開閉が発生し、短くなるほどフェースの開閉も発生しなくなります。
キャッシュインパターはヘッドのセンターにシャフトが装着しておりますので、この重心距離はほぼゼロです。
センターにシャフトが挿さっていない場合でも、シャフトの延長戦と重心位置の距離はほぼゼロになります。このためキャッシュインパターは、フェースの開閉をしづらいクラブと言えます。
2-2. キャッシュインパターはヘッドの奥行きが浅い!
キャッシュインパターでは、大抵のクラブでヘッドの奥行きが浅く設計されております。
ヘッドの厚みを浅くすることで、それだけ操作性の高いクラブになります。このためキャッシュインパターは、操作性を活かした打ち方が有効的です。
キャッシュインパターの中には、ヘッドにやや厚みを持たしたマレットタイプのクラブも発売されております。マレット型の場合は、操作性を落とす代わりに、ミスパットへの寛容性が追求されております。
3. キャッシュインパターの基本となる打ち方
それでは、キャッシュインパターの打ち方を見ていきましょう。上で掲載したキャッシュインパターの特徴を最大限に活かすことがポイントです。
キャッシュインパターに興味のある方は、ぜひ打ち方のご参考にしてくださいね。
3-1. フェース面を常にカップに向けた打ち方が基本!
キャッシュインパター、重心距離がほぼゼロで、フェースの開閉が発生しづらいクラブでした。このため打ち方としては、常にフェース面をカップに向けるようにパッティングすること基本です。
仮にフェースの開閉を行ったとしても、クラブの特性上、その開閉エネルギーをボールに伝えることができません。却ってボールの方向性を損ねてしまいますので、フェース面はカップの方向にキープさせましょう。
フェースの開閉を伴う打ち方をしたい場合は、キャッシュインパターではなく、ピン型やL型のパターがおすすめです。このタイプの打ち方は下記の関連記事でまとめておりますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
3-2. ヘッドの操作性を活かした打ち方と相性が良い!
キャッシュインパターは、ヘッドの厚みが薄く、操作性の高いクラブでした。操作性が高ければ、思い通りにヘッドを動かすことができますよね。このためキャッシュインパターは、ゴルフボールをタップするように弾く打ち方と相性が良いです。
ヘッドの厚みが薄いことから、ボールを弾いた時の打感を手に取るように感じられます。このためパッティングの強弱で距離感を調整しやすいクラブでもあります。
キャッシュインパターの打ち方はよく「感覚重視」と言われますが、このような背景があるのですね。
4. キャッシュインパターが難しい理由
キャッシュインパターは「稼げるクラブ」とも言われておりますが、これはプロや上級者向けの言葉です。
パッティングの安定しない方がキャッシュインパターの打ち方を練習しても、却って上達が遅くなる可能性もあります。そこで、キャッシュインパターの打ち方が難しいとさる理由をみていきましょう。
4-1. パットの方向性がズレやすい
キャッシュインパターは、クラブの特性的にフェース面の管理をしやすいパターです。しかしゴルフボールをパッティングするとなると、少し事情が異なってきます。
もちろんパターの芯でボールを捉えることができれば、ボールの方向性は安定します。ただ少しでもトウ寄りのボールが当たってしまうと、インパクトでフェースが開いてしまいます。
反対にインパクトでヒール寄りにボールが当たると、今度はフェースが被ってしまいます。いずれのケースでも、ボールを真っ直ぐに転がすことはできませんよね。
またパターの芯を外してしまうと、ボールの転がりも悪くなってしまいます。このようにキャッシュインパターは、ミスパットにとてもシビアなのです。
4-2. パットの距離感が安定しない
キャッシュインパターは、ボールを弾くような打ち方をするゴルフクラブです。ただこの打ち方は、感性や経験が要求されます。
特にロングパットの場合は、その傾向が如実に現れてきます。ゴルフ経験の少ない初心者の方がこの打ち方を練習するのは、あまり効率的ではありませんよね。
ゴルフ初心者の方は、ショルダーストロークの練習をした方が、優しくパットできると言われています。ちなみにこのような打ち方は、マレット型のパターと相性が良いです。マレット型のパターはミスショットにも強いですので、きっとパターが簡単に感じられますよ。
ゴルフ初心者の方にもおすすめなパターの選び方は、『絶対に失敗しない!ゴルフ初心者におすすめなパターの選び方のコツを徹底解説!』で詳細に解説しております。パターの選び方に迷われたら、こちらの記事も確認してくださいね。
5. キャッシュインパターの打ち方を習得すればパット数が激減!
いかがでしたでしょうか。キャッシュインパターの特徴や打ち方はご確認いただけましたでしょうか。
キャッシュインパターは、「賞金を稼げるパター」が語源とされています。また昔からパットの名手は「タップ打ち」と言われております。
ストローク型の打ち方と比較して感性を活かせますので、それだけ距離感も出しやすくなります。タップの打ち方をするにも、キャッシュインパターは絶好のクラブです。
もちろんキャッシュインパターはミスパットにシビアな通り、一筋縄ではいきません。ただ打ち方を習得した暁には、きっと明るい未来が待っています。
キャッシュインパターに興味のある方は、たくさん練習して打ち方をマスターしてくださいね!