現代のクラブセッティングでは、4番アイアンの代わりにユーティリティを使用するケースが一般的です。
しかし、プロゴルファーやシングルプレーヤーの中には、今でも4番アイアンを現役で使用している方もいますよね。これは4番アイアンの必要性の見解が大きく分かれるポイントです。
そこで、4番アイアンというゴルフクラブの必要性について詳しく考察していきたいと思います。
既にお気付きの方も多いかと思いますが、この結論としてはゴルファーの技量に依る部分が大きいです。そこで、4番アイアンの必要性を見極める判断方法についても取り上げていきます。
4番アイアンをクラブセッティングに追加しようか悩んでいる方は、ぜひご確認してくださいね。
目次
1. 4番アイアンの必要性を考える上での利点と欠点
4番アイアンの必要性を考慮するからには、まずは4Iの利点と欠点を把握する必要があります。
4番アイアンの代わりとなるクラブはユーティリティです。そこで、UTと比較した時の4Iの利点と欠点を詳しくご紹介して行きます。
4番アイアンがクラブセッティングが消えた背景にも繋がる内容ですので、ぜひご確認してくださいね。
1-1. 4番アイアンの利点
4番アイアンを使用する利点としては、ユーティリティよりもゴルフボールの方向性を出しやすい点を挙げられます。
アイアンはグリーンを狙うクラブですから、4Iは長距離のセカンドショットでグリーンを狙う場合に大きな武器になります。
また4番アイアンは、アドレスで構えやすい利点もあります。
ユーティリティはヘッドの顔がアイアンと全く異なりますので、構えづらく感じるゴルファーの方もいると聞いております。このようなゴルファーの方にとって、5Iの延長として使用できる4Iは大きな武器となりますね。
また4Iの利点に関しては、『4番アイアンを使うメリットって?ゴルフ上達に大きく影響するその隠れた効果とは?』の記事でより詳しく解説しております。
4番アイアンの購入を検討されている方は、ぜひこらもご参照してくださいね。
1-2. 4番アイアンの欠点
4番アイアンの利点だけを見ると4Iの必要性を感じてしまいますが、もちろん4Iには欠点もあります。
4番アイアンの欠点はその難しさです。フェースの面積が小さくソールも薄いため、常に正確なスイングが要求されます。
フェースの小さいことは、それだけスイートスポットが狭いことを意味します。またソールが狭いことは、ダフると全然ボールが飛んでくれないことを意味します。
一方のユーティリティの場合、フェースの面積が大きく、またソール幅も広く設計されております。このためUTと比較すると、ミスショットの寛容性に著しく劣る欠点があります。
2. プロゴルファーにとっての4番アイアンの必要性と使用率
4番アイアンの必要性を考慮するには、利点と欠点を比較した時にどちらの効果の方が大きいかを検討することが良さそうですね。
そこでまずはプロゴルファー達の判断から確認して行きましょう。ここでは男子プロと女子プロに分けて4Iの使用率をご紹介いたします。
それぞれ4番アイアンの必要性をどのように感じているのでしょうか。
2-1. 男子プロの使用率
国内の男子プロの場合、4番アイアンの使用率は約4割程度になります。
男子プロなら誰もが4番アイアンを使用しているイメージのある方もいらっしゃるかもしれません。しかし実際には、半分以上の男子プロが4番アイアンの必要性は特に高くないとみていることがわかりますね。
4番アイアンの代わりにセッティングしているクラブはもちろんユーティリティです。男子プロでさえ、半数以上の方はUTを使用した方がトーナメントに有利と判断している表れではないでしょうか。
2-2. 女子プロの使用率
一方、女子プロの4番アイアンの使用率は5%にも及びません。
パワーヒッターの極一部の選手を除き、4Iを使用している選手はいないのが現状です。女子プロは4番アイアンの必要性は特にない考えていると言っても過言ではないかと思います。
男性と女性とでは筋肉や骨格に大きな相違がありますので、この記事を読まれているアマチュアゴルファーの方と一概に比較できないかもしれません。
しかし女子プロは、男性のアマチュアゴルファーの方と同じくらい飛距離を飛ばすことも事実です。
その女子プロが4番アイアンの必要性に消極的な見解を示しております。これはアマチュアのクラブセッティングにも大きく参考になりそうですね。
3. アマチュアゴルファーにとっての4番アイアンの必要性
それでは、アマチュア目線でみたときの4番アイアンの必要性を考察していきましょう。
アマチュアゴルファーの方でもシングルプレーヤーの方は、割と4番アイアンを好んで使用している印象を受けます。
ここでは、4番アイアンの必要性の判断方法として3つのポイントをご紹介して行きますので、ご自分の現状と比較して4Iの必要性を判断してみてくださいね。
3-1. 4番アイアンの番手通りの飛距離を飛ばせる
4番アイアンは上の欠点でご紹介した通り、番手通りの飛距離を飛ばすことが難しいゴルフクラブです。4Iと5Iで飛距離が同じになってしまうようでは、4Iの必要性はほとんどありませんよね。
4番アイアンの飛距離の目安としては、5番アイアン+10ヤードとイメージされると良いかと思います。まずはこの飛距離をしっかり打つことができるか確認してみましょう。
また4番アイアンの飛距離の目安は、『プロアマを徹底比較!4番アイアンの平均的な飛距離の目安をご紹介!』でも詳しくご紹介しております。ぜひこちらもあわせてご参照されてはいかがでしょうか。
3-2. ボールの方向性を確保できる
4番アイアンの利点として、ボールの方向性がよくなる点を上げました。しかしこれは正確に表現するなら、スイングの腕があればボールの方向性が安定すると表現した方が適切です。
ゴルフ初心者の方がロングアイアンをショットしても、おそらくスライスしてしまうケースが多くなることでしょう。ロングアイアンはフェースが開きやすいクラブでもありますので、方向性安定させるためには技術も必要です。
4Iの打ち方のコツは、『4番アイアンの正しい打ち方のコツを総まとめ!力強いショットの秘訣を大公開!』でまとめています。4Iをお手にされたら、こちらもご参考になさってくださいね。
4番アイアンでスライスしてしまうゴルファーの場合、ボールの捕まりの良いユーティリティの方が必要性の高いクラブと言えます。この点も十分に考慮して、4番アイアンの必要性を検討してみてくださいね。
3-3. 4番アイアンを安定的にショットできる
4番アイアンの必要性を考慮するにあたり、4Iで安定してショットできるか否かも見逃せないポイントです。
打ちっ放しで何球かショットしていれば、たまにはナイスショットを打つことは十分に可能です。しかし、ゴルフ場では常に一発勝負です。
つまり、難しい4番アイアンで安定したショットを打つ必要があるのです。
4番アイアンとユーティリティを比較すると、簡単なUTの方がショットが安定しやすいのは言うまでもありません。
難しい4Iを使用してミスショットが増えてしまう場合は、むしろスコアを悪化させてしまっている可能性が高いです。この場合は残念ながら4Iを必要性のあるクラブとは言えなさそうですね。
4. 4番アイアンはアマチュアゴルファーでも習得できる!
4番アイアンの必要性に関して消極的な解説が続いてしまいましたが、最後にポジティブなお話をご紹介したいと思います。
4番アイアンはアマチュアゴルファーの方でも、練習すればマスターできるゴルフクラブと言われております。
これは多くのシングルプレーヤーが4Iをクラブセッティングに追加していることからも裏付けを取れます。
また4番アイアンはゴルフ場で使用しなくても、練習場で練習するだけで上達効果もあると言われております。難しい4番アイアンを練習することで、自然と正しいスイングが身につくというのがその理由です。
4番アイアンを練習用クラブとして活用することはとても素晴らしいことです。
練習クラブとしての4Iの必要性は十分に認められておりますので、余裕があればぜひ練習してみてはいかがでしょうか。
5. しっかりと4番アイアンの必要性を理解してクラブセッティングに活かそう!
いかがでしたか。4番アイアンの必要性はご確認いただけましたでしょうか。
クラブセッティングとは、14本のゴルフクラブをいかに効率的に組み合わせて、ゴルフスコアを最小化を図ることですよね。このため4番アイアンの必要性はゴルファーの技量によって大きく異なります。
4番アイアンを使用した方がスコアの向上を見込めるゴルファーの場合は必要性は高いです。反対に4Iのミスショットが増えてスコアが悪化してしまうゴルファーの場合は、むしろUTの必要性の方が高くなります。
他人に流されることなく、自分にとって4番アイアンの必要性を見極めて、ゴルフスコアを最小化するクラブセッティングを目指していきましょう!